入試のしくみ 看護学校編

 1990年代から社会人入試や学士入試の拡大にともない、看護学校や看護大学に進学する社会人や大学生が増えていましたが、昨今の社会・経済事情の影響もあり、2009年秋以降、その傾向にさらに拍車がかかっています。ここでは、東京近辺(首都圏)における看護系入試の現況と準備のポイントを簡単にまとめておきたいと思います。

社会人入試

 多くの看護学校は「社会人入試」を10~11月の頃に実施しています。(むろん、社会人入試で合格できなかった場合は、その後の「一般入試」で再挑戦することもできる。)
気になるのは受験資格ですが、これは学校によって実にさまざま。「高校卒業(あるいは高卒認定)」「一定の社会経験」「年齢」などの条件がついていることが多いですが、非常に緩い場合もあります。入試科目は「小論文+面接」や「国語+面接」というケースが多いです。

◎「小論文+面接」の学校の例(以下、平成23年度入試)
 川口市立看護専門学校、済生会川口看護専門学校、社会保険船橋看護専門学校、杏林大学医学部付属看護専門学校、板橋中央看護専門学校、東京都立看護専門学校、八王子市立看護専門学校、横浜市病院協会看護専門学校、相模原看護専門学校、湘南平塚看護専門学校

◎「国語+面接」の学校の例
 上尾中央看護専門学校、坂戸鶴ヶ島医師会立看護専門学校、毛呂病院看護専門学校、東京都済生会看護専門学校、厚木看護専門学校、神奈川県立平塚看護専門学校、神奈川県立よこはま看護専門学校、横浜医療センター附属横浜看護学校

◎「国語+小論文+面接」の学校の例
 上尾市医師会上尾看護専門学校、社会保険横浜看護専門学校、横浜市医師会保土谷看護専門学校、藤沢市立看護専門学校

 国語以外の科目を課す場合や、「一般常識/一般教養」を課す場合もけっこうあります。

◎学科試験(基礎的な内容)を課す学校の例(平成23年度入試)
・春日部市立看護専門学校(国語+英語+数学Ⅰ+小論文)
・戸田中央看護専門学校(国語+英語+数学Ⅰ)
・久喜看護専門学校(国語+英語)
・埼玉医科大学附属総合医療センター看護専門学校(国語+公民)
・東京厚生年金看護専門学校(国語+数学)

◎社会人入試で「一般常識/一般教養」を課す学校の例(平成23年度入試)
・西埼玉中央病院附属看護学校(一般教養程度の国・数・英)
・千葉医療センター附属千葉看護学校(一般教養)
・亀田医療技術専門学校(一般常識+小論文)
・東京女子医科大学看護専門学校(一般常識)


※学士入試(準学士入試)
 受験資格を「大学卒業(見込み)」〔短大卒業(見込み)〕というふうに学歴にしているタイプの特別枠入試も存在します。
 もともとは四年制の看護大学が実施するものが知られていましたが、近年は看護専門学校でもこうした入試を行っているところがあります。また、「社会人入試」の受験資格の一つに「大卒(見込み)」「短大卒(見込み)」という条件を入れて、実質的に「学士(準学士)入試」と「社会人入試」を一緒に実施している学校もかなり多いですね。

★学士入試(準学士入試)を実施している学校の例(平成23年度入試)
・昭和大学医学部附属看護専門学校(大卒または短大卒)
・東邦大学佐倉看護専門学校(大卒)
・河北総合病院看護専門学校(大卒)

 多くの学校で「小論文」が課されているという現状をふまえると、時間をとって小論文を書く練習をしておかなくてはなりませんね。(秋に出願~受験するケースが大半ですから、ある程度早めに練習を始めましょう!)
 社会人入試では小論文や国語、さらにはその他の学科試験も実施されていますが、合否を大きく左右しているのはむしろ「面接」「出願書類の内容」「本人の経歴」などの要素ではないかと考えられます。総じて「人物重視」の選考が行われていることは間違いないので、出願書類記入時点から万全を期して臨む必要があります。「いま、なぜ看護師に転身したいのか?」という志望動機を自分自身に問いかけながら、しっかりと練り上げていく作業に時間を使いましょう。
 なお、2009年以来、看護学校の社会人入試はどこもたいへんな激戦になっています。実質倍率が10倍とか数十倍に達するケースも珍しくはありません。それに加えて「人物重視」の選考が行われるので、事前に対策しようにも限界があります。(結果がなかなか予測できない。)したがって、社会人入試を受験するにせよ、ダメだった場合には「一般入試」で挑戦できるよう、学科の勉強も同時に進めている人が多いようです。

一般入試

 一般入試とは、1月~2月あたりの日程で行われる、学科試験中心の入試です。東京近辺の看護専門学校の一般入試がどのような科目(小論文を除く)の組合せで実施されているかをざっと見てみましょう。

(平成23年度入試)
【国+英+数+理4科目】
・防衛医科大学校高等看護学院(国+英+数ⅠA+生ⅠⅡor化ⅠⅡ 適性)
・自衛隊中央病院高等看護学院(国+英+数Ⅰ+生Ⅰor化Ⅰor物Ⅰ 作文)
・JR東京総合病院高等看護学園(国+英+数Ⅰ+生Ⅰ 小論文)

【国+英+数3科目型】
・上尾市医師会上尾看護専門学校(国+英+数Ⅰ 小論文)
・社会保険横浜看護専門学校(国+英+数Ⅰ 小論文)
・戸田中央看護専門学校(国+英+数Ⅰ)
・東京警察病院看護専門学校(国+英+数ⅠA+小論文)
・社会保険船橋看護専門学校(国+英+数ⅠA)
・船橋市立看護専門学校(国+英+数ⅠA)
・社会保険中央看護専門学校(国+英+数ⅠA)
・春日部市立看護専門学校(国+英+数Ⅰ 小論文)
・君津中央病院附属看護専門学校(国+英+数ⅠA+作文)
・東京厚生年金看護専門学校(国+英+数Ⅰ)
・慈恵第三看護専門学校(国+英+数Ⅰ 適性)
・神奈川県立平塚/よこはま看護専門学校(国+英+数ⅠA)
・神奈川県立衛生看護専門学校(国+英+数ⅠA)
・藤沢市立看護専門学校(国+英+数ⅠA 適性)
・慈恵看護専門学校(国+英+数Ⅰ 適性)
・国立病院機構系の学校<共通問題での入試>(国+英+数Ⅰ)
・千葉労災看護専門学校(国+英+数ⅠA 作文)
・横浜労災看護専門学校(国+英+数ⅠA)*千葉労災と同一問題
・旭中央病院附属看護専門学校(国+英+数Ⅰ)
・横須賀市立看護専門学校(国+英+数Ⅰ)
・さいたま市立高等看護学院(国+英+数Ⅰ)
・千葉県立野田看護専門学校(国+英+数ⅠA)
・千葉市青葉看護専門学校(国+英+数ⅠA)
・東京女子医科大学看護専門学校(国+英+数Ⅰ)【1期】
・都立看護専門学校<全7校>(国+英+数Ⅰ)
・横浜市医師会保土ヶ谷看護専門学校(国+英+数Ⅰ 小論文)
・慈恵柏看護専門学校(国+英+数Ⅰ 適性)
・佼成看護専門学校(国+英+数Ⅰ)

【国+英+数or理3科目】
・杏林大学付属看護専門学校(国+英+数Ⅰor生Ⅰ)
・昭和大学医学部附属看護専門学校(国+英+数Ⅰor生Ⅰor化Ⅰ)
・東邦大学佐倉看護専門学校(国+英+数Ⅰor生Ⅰ 一般教養小テスト)
・東京医科大学看護専門学校(国+英+数Ⅰor生Ⅰ 小論文)
・千葉県立鶴舞看護専門学校(国+英+数ⅠAor生Ⅰ)
・成田赤十字看護専門学校(国+英+数Ⅰor生Ⅰ)
・さいたま赤十字看護専門学校(国+英+数Ⅰor生Ⅰ 小論文)
・八王子市立看護専門学校(国+英+数Ⅰor生Ⅰ 小論文)

【国+英+理3科目】
・相模原看護専門学校(国+英+生+小論文)
・厚木看護専門学校(国+英+生Ⅰ)
・聖マリアンナ医科大学看護専門学校(国+英+生or化)【1期】
・日本大学医学部附属看護専門学校(国+英+生Ⅰ 適性)【1期】

【その他3科目】
・勤医会東葛看護専門学校(国+数ⅠA+理+小論文)【1期】

【2科目】
・浦和学院専門学校(国+英or数Ⅰ)
・板橋中央看護専門学校(国+英or数ⅠA)
・北里大学看護専門学校(国+数Ⅰ+作文)
・イムス横浜国際看護専門学校(国+英or数ⅠA)
・久喜看護専門学校(国+英)
・日本医科大学看護専門学校(国+数ⅠA)
・川口市立看護専門学校(国+英 小論文・集団討議)
・済生会川口看護専門学校(国+英+小論文)
・亀田医療技術専門学校(英+生Ⅰ+一般常識)
・横浜市病院協会看護専門学校(国+英+作文)
・国保松戸市立病院附属看護専門学校(国+数Ⅰ 小論文)
・川鉄千葉病院看護専門学校(国+数ⅠA 小論文)
・小田原高等看護専門学校(国+数Ⅰ)
・二葉看護学院(国+数Ⅰ 小論文)
・帝京高等看護学院(国英数生化から2科目選択)
・西新井看護専門学校(国+英+小論文)
・茅ヶ崎看護専門学校(国+英+作文)
・坂戸鶴ヶ島医師会立看護専門学校(国+英or数IAor生Ⅰ 適性)【1期】
・本庄児玉看護専門学校(国+英or数Ⅰor生Ⅰ+小論文)
・深谷大里看護専門学校(国+英or数Ⅰor生Ⅰ 小論文)
・埼玉県立高等看護学院(国+英)
・河北総合病院看護専門学校(国+英+一般常識 作文)
・東京都済生会看護専門学校(国+数ⅠA)
・埼玉医科大学附属総合医療センター看護専門学校(国+英or数Ⅰor生Ⅰ)【1期】

【国語や作文だけ】
・上尾中央看護専門学校(国)
・博慈会高等看護学院(国)
・積善会看護専門学校(国+作文)
・小澤高等看護学院(国+作文)【1期】
・毛呂病院看護専門学校(国)
・メディカル総合学園首都医校(作文+適性)

 現在では、主要校・人気校の大半は国語+英語+数学3科目の入試を実施しています。(以前は数学だけでなく理科<生物>も課す学校が多かったのですが、近年は国語+英語+数学3教科で受験できるケースが増えました。本当は、生物を勉強しておいたほうが進学後の専門的な勉強につながってよいのですけれど……。)
 なお、数学の出題範囲は、「数学Ⅰ」だけの場合と、「数学Ⅰ+数学A」の場合とがあります。数学A(「個数の処理」や「確率」の問題)まできっちりやるとなれば、学習量は増えてしまいます。数学Aまで勉強するのかどうかは早めに決めたいところなので、受験校の組合せは事前にシミュレーションしてみましょう。

 一般入試に向けた各科目の学習のポイントについては、
 ・看護学校受験のための最短勉強法&オススメ参考書(独習書)
 ・一般入試 学校別傾向と対策 看護学校編
のページも併せてお読みください。



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