社会人・大学生のための看護系受験研究会
スコレー・アスコルー

看護学校受験のための最短勉強法&オススメ参考書(独習書)

看護学校(3年制)の入試にむけて勉強する場合、一般の大学入試との違いを考慮しなくてはなりません。つまり、大学入試で「おすすめ」とされているメニューが、そのまま当てはまるというわけではありません。(4年制の看護大学を目指している方は、一般の大学入試の勉強法に準拠すればよいということになります。)

看護専門学校の入試において、まずおさえておくべきことは、次の2点です。

(1)平均的な出題のレベルを考えれば、どの教科も「基本重視」の姿勢でよい。(発展的内容まで完璧にマスターする必要はありません。)

(2)看護専門学校の入試問題は、一般の大学入試などに比べても学校ごとの「独自性」「クセ」が非常に強いのが特徴です。したがって、各教科とも、一通り系統的に学んだあとは、自分の志望校の過去問に目を通し、それにあった対策をとるべきです。


これらから言えることは、高校生向けの自宅学習用教材に丁寧に取り組み、基礎固めを行った上で、志望校の傾向に合わせた勉強をするのが、効率の良い学習方法だということです。(もちろん、自分の学力レベルにあったものを選ぶのが大切です。)

このページでは、現在書店で手に入れやすい参考書や問題集を、いくつか紹介します。

過去問題の詳しい解説・分析については 「 一般入試 学校校別傾向と対策 大学・短大編 」 「 一般入試 学校校別傾向と対策 看護学校編 」もご覧ください。
 → 一般入試 学校校別傾向と対策 大学・短大編
 → 一般入試 学校校別傾向と対策 看護学校編

◎各科目へのリンク
スコレー・アスコルーの学習教材
国語
英語
数学
生物
小論文/面接
合格者向け(入学前教育)


◎スコレー・アスコルーの学習教材

スコレー・アスコルーでは、皆さまが学習しやすいようオリジナル学習教材を発売しています。
詳細は、「オリジナル教材〜学科・面接・時事」をご覧ください。
また、入試問題の解答解説については、「過去問模範解答・解説」をご覧ください。
 → 過去問模範解答・解説
 → オリジナル教材〜学科・面接・時事

国語
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2017年版~
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2016年版~
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2015年版~
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2014年版~
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2013年版~
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2012年版~

英語
対話文の重要表現と精選問題(2012年版)
医療・看護系英文問題集(2012年版)

数学
2013年版 数学計算力養成テキスト① 〜式の計算〜
2013年版 数学計算力養成テキスト② 〜方程式・不等式〜
看護受験生・看護学生向け 計算練習ドリル125 〜割合・濃度・速度 2019年版〜

小論文
オススメ 聖路加国際大学 看護学部 第3年次学士編入学試験 小論文の考え方・書き方(2023年度入試対応版)
オススメ 都立看護専門学校社会人入試の小論文 課題のとらえ方(2024(令和6)年度入試対策版)
はじめての看護小論文 ~「めざす看護師像」で小論文を書いてみよう~(2015年版)
文章の書き方 基礎の基礎・小論文の書き方 基礎編(第2版)

面接対策
オススメ 自分で書いて練習する「面接準備メモ帳」 ~面接でよく聞かれる質問30~


また、「志望理由書」「面接」については、本を読むだけではどうしても限界があります。第三者の視点からビシビシ批評してもらうため、なんらかの形で添削指導を受けたり、実際に模擬練習をしたり……という機会もつくっておきたいものです。当会でも願書・自己推薦書アドバイスサービスを実施しています。詳細はこちらからご確認ください。
 → 願書・自己推薦書アドバイスサービス

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◎国語

看護専門学校の入試では、国語は基本的に「現代文」のみを学習すれば十分です(古文・漢文を出題する学校は年々減少し、首都圏エリアにおいては2000年代半ばにほぼ「消滅」しました)。
なお、看護専門学校の入試では、読解問題の他に漢字・語句の意味・四字熟語・慣用句・文学史……など国語知識問題のウェイトが高いので、こちらへの対策も必要です。志望校の過去問を見て、長文が多い学校(都立、国立病院機構等)であれば、長文の勉強を中心に、知識系の問題が多い学校であれば、国語知識の勉強に力を入れましょう。


【現代文(読解問題)対策】
通常の大学入試むけに書かれた学習書・問題集のうち、レベルが「基本」と表示されているものを使えばよいでしょう。書店で探すのなら、出口の国語問題集のレベルが低めのものなどがちょうどよい。すでに大学入試の経験がある人ならこうした問題集を解いていくだけでもカンは戻るかもしれません。

一方、受験現代文に取り組んだ経験のない人は、「現代文の解き方・考え方」をまず一通り、体系的に学べる本から入ってください。たとえば、下のような教材です。


『田村のやさしく語る現代文』(代々木ライブラリー)

「国語が嫌い、苦手」「読解力が弱い」という人が最初に読むのにベストと言える本です。それほど分厚くなく、文章も会話調で読みやすい。読書が嫌いな人でも数時間で読み終えることができ、国語の問題を解く上での基本的なことを、おさらいできます。


『入試現代文へのアクセス』(河合出版)

『入試現代文へのアクセス』シリーズは、解説が非常に丁寧で、どうしてその答えが導き出されるのかがよくわかるように作られています。レベル別になっていることから、まずは基本編に取り組み、それからじっくりと時間をかけてレベルを上げていくことで、国語力を延ばすことができます。時間をかけて対策に取り組みたい方には、うってつけの教材です。


『船口のゼロから読み解く最強の現代文(大学受験Nシリーズ)』(学研プラス)

文章の読み方を知り、それを練習するという二段構えの構成で、読解の基本を学んでいく本です。『田村の〜〜』あたりと比べると、ちょっと分厚いので、読むのに時間がかかるかもしれません。それでも、文章を読むのが苦手な方がじっくりと取り組むには、悪くない本だと思います。


現代文が苦手な人、勉強をしたことがあまりない人はこうした基本レベルの本の例題を解き、解説を何度も熟読することから始めてください。


もともと現代文が得意な人であれば、もうすこし高いレベルの自習書を使うとよいでしょう。たとえば、下のような教材です。


『現代文と格闘する』(河合出版)
『ことばはちからダ!現代文キーワード―入試現代文最重要キーワード20』(河合出版)
『現代文キーワード読解』(Z会)

これらは、3年制の専門学校のレベルを超えて、大学受験を視野に入れる人たち向けの参考書です。『現代文と格闘する』は読解力、『ことばはちからダ!』『現代文キーワード読解』は語彙力をそれぞれ養うのに便利です。
看護専門学校の入試では、そこまで極端に難解な語彙を使う問題の出題はありませんが、医学部附属系の学校のような一部の学校には、専門学校のレベルとしてはかなり抽象的で難解な文章を出題するところがあります。読解力や語彙力を強化しておくと、そうしたやっかいな問題にも対処しやすくなります。



【国語知識問題対策】
看護専門学校の入試問題は、学校ごとの隔たりが大きく、文章の読解問題をメインとするところもあれば、ほぼ全ての問題が国語知識系の問題というところもあります。国公立、大学附属系に比べて、病院附属系の学校では、漢字の読み書き/語句の意味/四字熟語/ことわざ・慣用句/文学史……などの配点が高くなる傾向にあります。
併願することを考えれば、国語知識系の問題ばかり出題される学校が、受験校に含まれる可能性は、極めて高いと言えるでしょう。ですから、どんな人も国語知識の強化に取り組んでおくべきです。知識分野の問題を一通り強化できる問題集を1冊用意することをおすすめします。(ただし、古文・漢文の部分はやる必要はありません。)

国語知識系の実力を高めたい場合は、計算ドリルや漢字ドリルをこなすように、こつこつと問題に取り組むのが最短ルートとなります。


『即戦ゼミ 入試頻出 新国語問題総演習 改訂版』(桐原書店)

大学受験用の教材ですが、漢字、文法、文学史など、国語の全ジャンルにわたる知識問題を1300問網羅している問題集です。大学受験向けだけあって古文・漢文の問題も含まれますが、そこは飛ばしてしまってOK。現代文に関わるところだけでもこつこつと取り組むと力がつきます。国語知識系の問題集として真っ先に名前の上がる良書です。


『看護・医療系の国語常識 新旧両課程対応版』(石関直子著・学研)

漢字・四字熟語・ことわざ・語彙・文法・文学史など、国語知識問題で出そうな項目は細かいものも含めて一通り網羅されているので便利です。敬語の問題もあります。解説もわかりやすい。一冊でこれだけまとめられている本はめずらしい。石関先生の本は、看護学校受験対策のものは、どれもおすすめです。


『看護医療系の国語常識』(文英堂)

漢字・語彙・文法・敬語・文学史といった国語知識問題を集めた問題集です。B5サイズで、一般の参考書や問題集より一回り大きい(文英堂の他のテキスト(これでわかるシリーズなど)と同じ大きさ)ので見やすく、使いやすい。大きめのかばんを持ち歩いている人にはちょうどよいかもしれません。


漢検 過去問題集 4級〜準2級
漢検 漢字学習ステップ 4級〜準2級



国語知識の勉強をするときに、以外に役に立つ(そして多くの人が忘れている)のが、漢検の問題集です。漢字の読み書きだけでなく、対義語・同義語、同音・同訓異義語、熟語の組み立て、四字熟語などの勉強ができます。中〜下位専門学校では4級、中〜上位専門学校では3級、大学受験では準2級まで取り組んでおくと、漢字とそれに類する問題はほぼ完全に答えることができます。


また、スコレー・アスコルーでも国語知識問題集を用意しています。過去問を再構成した問題集です。本番に近い形の問題演習をしたい方は、ぜひ参考にしてください。

国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2017年版~
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2016年版~
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2015年版~
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2014年版~
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2013年版~
国語知識問題集 ~関東の看護専門学校・2012年版~



また、問題集ではないけれども、高校生が学習に使う「国語便覧」にも、文学史や古典関連以外にもさまざまな知識分野(漢字・四字熟語・慣用句…)の「まとめ」的なページがあり、持っておくと便利です(国語に限らず、高校生向けの資料集はどの教科のものもかなり便利ですよ)。

『原色シグマ新国語便覧―ビジュアル資料(シグマベスト)』(文英堂)
『プレミアムカラー国語便覧』(数研出版)
『クリアカラー国語便覧』(数研出版)



【文学史対策】
看護専門学校の入試では、文学史はそれほど重要な位置を占めていません。わからないなら飛ばしても構わない程度のポジションです。そのため、専門的に対策を行う必要はありませんが、漱石、鴎外以降の近代日本文学の主な作家と作品が一致するくらいの知識があるとよいですね。ここでは、参考書ではなく、一般向けの本を紹介します。きちんとした勉強をしたい場合は、専門的な問題集や参考書を購入してください。

『2時間でおさらいできる日本文学史』(大和書房)


『定番すぎる文学作品をだいたい10ページの漫画で読む。』(リイド社)
『有名すぎる文学作品をだいたい10ページの漫画で読む。』(リイド社)

これらは、文学史に出てくる作品のあらすじや作品背景などを簡潔に紹介した本です。主な作品について、タイトルと作者、その簡単な内容をざっと復習するのに手頃です。本格的な勉強にはなりませんが、文学史が苦手でしようがないという人は、これらの中から最初の一冊を選んでみるとよいかもしれません。

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◎英語

英語の勉強は人によってまったく事情が異なります。

大学入試で英語の受験勉強をしたことがある人は、それをもう一度繰り返すだけですむでしょう。比較的短期間で入試本番に対応できる状態に仕上がります。一方、大学入試の経験がない人・基礎的なレベルからわかっていないという自覚がある人(そういう人も非常に多いので、めげる必要はありません)は、それなりに「時間がかかる」ことを覚悟したうえで勉強を始めなくてはなりません。

本当に「ゼロ」から取りかかるつもりなら、

(1)まず中学校レベルの英文法からおさらいすること

(2)やさしめの単語集を買い求め、語彙力をつける努力をすること


この2点がポイントとなります。


【文法・語法の学習書】
膨大な点数の参考書・問題集が刊行されており、よく知られたものだけでも数十点に及びます。ここでは、代表的なものを数点ご紹介します。

『くもんの中学英文法―中学1~3年 基礎から受験まで』(くもん出版)

英文法の基礎を学ぶ本として定番中の定番です。中学レベルの文法をきっちりわかりやすく説明しており、自習しやすいくふうが施されています。大学入試の経験がなく、高校でも英語はサッパリだった……という人にとっては、中学校レベルの英文法から固めていくのが結果的に近道。この本に真剣に取り組むところから始めるとよいでしょう。(ただし、これだけでは「入試対策」にはならないので注意してください!)


『これでわかる英文法中学1〜3年』(文英堂)

中学校で習う英文法の基礎をざっとおさらいするのに便利です。難しい箇所はほとんどないので、英語がとにかく嫌いで見るのも嫌だった方にも適しています。


『これでわかる英語中学1年』
『これでわかる英語中学2年』
『これでわかる英語中学3年』(文英堂)

文英堂の参考書は、学年や教科を問わず、基礎を学ぶ自宅学習用教材の出来がよいですね。『これでわかる英語中学1年』なら、「発音記号」の説明が丁寧に書かれていて便利です。英語の発音が苦手な方は、ここからやり直してもよいくらいです。


『総合英語Evergreen』(いいずな書店RT)

ここから先は高校〜大学受験向けの英文法の参考書を紹介していきます。
高校英語の参考書として著名な『Forest』が販売終了となり、その新版としてタイトルを一新したものが本書です。内容的には『Forest』を踏襲したものとなっています。高校英文法を一通り、きちんと勉強したい方向けです。


『一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法』(ナガセ)

こちらも、利用者の多い定番の本です。英文法が苦手な方向けに、わかりやすい説明をしようとしています。一般的な英文法の説明を見てよくわからないときなどに、利用すると便利です。


『Next Stage英文法・語法問題―入試英語頻出ポイント218の征服』(桐原書店)

『ネクステ』という通称で知られている、基礎を固めた後の受験向けの教材です。難関大学の受験まで対応できます。高校でも副教材(推薦教材)としてよく使われて有名な本です。文法・語法・熟語から発音・語彙まで、知識系問題への対策としてはこれ一冊だけでほぼ足りるでしょう。ただ、この手の本は一通り体系的に英文法を学んだあとの「しあげ」「ブラッシュアップ」に使うべきで、まったくの初学者がいきなり使ってもあまり効果は望めません。逆に、過去に英語の受験勉強をかなりやった経験のある人なら、最初からこの1冊に絞ってマスターしてしまえばよいわけです。


『POWER STAGE 英文法・語法問題』(桐原書店)

『ネクステ』と合わせて勉強する大学受験用の教材です。『ネクステ』と比べると、文法問題が重視されています。このテキストまで終わらせることができれば、大学受験向けの英語の勉強は大体終わりと考えてよいでしょう。ただし、『ネクステ』と同じく、英語はとにかく嫌いで、ちんぷんかんぷんだという人がいきなり使うことはおすすめできません。


この他にも、『振り返り中学英語』のようなタイトルのもので、ざっとおさらいする方法もありますが、どうしても、細かい説明や例外を省くことになるので、短時間でおさらいをするにしても、文法の解説書は一冊購入しておくとよいでしょう。


【英対話文対策】
対話文の重要表現と精選問題(2012年版)
多くの場合、対話文問題は比較的やさしく、きちんと要点を押さえた対策をしておけば確実な得点が見込めるジャンルですが、対話文を専門的に取り上げた問題集は、他のジャンルに比べると、あまり市販されていません。そこで、スコレー・アスコルーは独自の教材を作りました。


【長文読解問題集】
英語の長文問題集は膨大な点数が刊行されています。看護大学、看護学校ごとに出題傾向やレベルがかなり異なりますから、万人におすすめできる1冊というのはちょっとあげにくいですね。最終的には、自分が受験する学校の過去問などを見て、それにあった練習や対策をしていくということになると思います。
ただし、半年~1年くらい時間をかけ、じっくり読解力をつけていくような勉強がしたいというのであれば、レベル別にシリーズ化された問題集を使い、自分に合ったところから始めるのがよいでしょう。そうしたプランで使うのに適した問題集のシリーズを以下に挙げておきます。(とくに英語を苦手としているみなさん向けに、シリーズのうち一番やさしいレベルの問題集から紹介します。)


『基礎英語長文(実戦演習)』(桐原書店/丸山喬)

英語の学参書、問題集で有名な桐原書店の実戦演習レベル別問題集。この「基礎英語長文」が一番やさしいレベル。このシリーズでは、他に「標準」「やさしい入試」「完成」の3レベルの問題集があります。下に紹介します。大学受験を視野に入れるなら、「完成」レベルまでこなすことを目指しましょう。




『英語長文レベル別問題集 1 超基礎編』(東進ブックス/安河内哲也・大岩秀樹)


東進ブックスの「レベル別問題集」は「超基礎編」から始まり、「基礎編」「標準編」「中級編」「上級編」「難関編」と6レベル設定になっているので、自分の学力・志望先に合ったレベルのものを選べます。まったく英語に自信がないのなら、あわてず「超基礎編」から取り組めばいいでしょう。学校のレベルにもよりますが、「超基礎編」を終えたら、ひとつずつレベルを上げていきましょう。




『頻出基礎英語長文』(日栄社/松村洋)

昔から知られている定番的な問題集です。他に『頻出英語長文』『“毎年出る”頻出英語長文―HYBRIDBOOK』『やさしめ入試頻出英語長文』も出ていますが、残りはけっこう難しい。『〜HYBRIDBOOK』(『やさしめ〜』は現在絶版のようです。)大半の専門学校であれば、『頻出基礎英語長文』で足ります。大学受験を視野に入れている人は、『頻出基礎英語長文』に続けて『頻出英語長文』に取り組むとよいでしょう。『HYBRIDBOOK』はスマホなどに対応しています。




【単語集(単語帳)】
単語集(単語帳)の意義・利用法をめぐってはいろいろな考え方があります。とにかく単語を叩き込む人、文章の中で単語を覚えるタイプの人……。どのタイプの人でも、辞書は単語力・語彙力を単純に伸ばすには面倒すぎます。やはり、受験生なら入手しておくべきアイテムの一つと言えるでしょう。


『ターゲット』(旺文社)

『ターゲット』のシリーズは、一つひとつの単語の意味や派生語、例文などを示す伝統的なスタイルの単語帳として有名です。どの書店に行っても必ず置いてある定番ですね。最近は、表紙(カバー)が昔ながらの動物のイラストではないバージョンも出版されています。


『データベース』(桐原書店)

『データベース』のシリーズも、『ターゲット』と同じく、一つひとつの単語の意味や派生語、例文などを示す伝統的なスタイルのものとして有名です。


その他、近年はさまざまなタイプの単語集(単語帳)が登場しています。

『システム英単語』(駿台文庫)

『システム英単語』シリーズは、「短いフレーズで覚える」方法を採用しています。


『DUO』(アイシーピー)

『DUO』は「例文の中でいろいろな単語を覚える」しくみです。ある程度英単語の勉強をしてきた方で、『DUOセレクト』は小さくて薄いので、かばんやポケットに入れて常に持ち運び、ちょっとした空き時間にさっと復習するのに便利です。


『速読英単語』(Z会)



『速読英単語』シリーズは、「長文の中で覚える」方式です。ここで紹介している単語帳の中では、レベルが高めで、大学受験を中心に考えている方向けです。


『新版 百式英単語 最速インプット→2023 1日20分25時間で2023語が覚えられる!』(西東社)

『百式英単語』は、「音読して覚える」方式です。他のシリーズは、レベルに応じて複数の本が出版されていますが、『百式〜』はこの一冊で完結している点は、大きなメリットとなります。


単語帳は、基本的に自分が気に入ったスタイルのものを使えばいいと思います。ただ、まったくの初学者なら 「 データベース3000 基本英単語・熟語 [5th Edition] 」(桐原書店) 「 英単語ターゲット1400(4訂版) (大学JUKEN新書) 」(旺文社) のような、単語+意味+例文というシンプルなつくりの単語集が、結果的に一番使いやすいかもしれません。とくに「データベース3000」はかなり易しいレベルの単語から掲載されており、抵抗感なく入っていけます。
(看護専門学校の志望者であればこれらで十分だと思いますが、四年制大学の人気校・難関校を志望する場合は、上記2冊では内容がやさしすぎるので、 「 英単語ターゲット1900 5訂版 (大学JUKEN新書) 」 「 データベース 4500 完成英単語・熟語 [5th Edition] 」 などを使うのが適当でしょう。)


英単語集を使うときは、以下2点に気をつけてください。
(1)単語集を使い始める時点で、「発音記号」はある程度マスターしておくこと。「つづりは覚えているけど発音できない(読み方がわからない)」というのではあとで困ってしまう。そもそも発音もしっかりチェックしたほうが記憶に残りやすい。

(2)「毎日○ページ機械的に割り当てて暗記する」という使い方とは別に、日頃から辞書のように「引いて」使うのもおすすめ。(何度も使っていると、自然に単語の意味やつづりを覚えてしまうものです。)



【発音・アクセント対策】
単語帳を見ても「発音の仕方がわからない」から、単語の意味は分かっても発音・アクセント問題が苦手という方は、発音・アクセント対策の勉強もしておくとよいでしょう。発音記号については、英文法の参考書に基本的な説明がなされていることが多いのですが、より試験に近い形で学べるように、発音・アクセントだけを独立して取り扱っている参考書・問題集もあります。

『短期で攻める最頻出問題発音・アクセント300』(ピアソン桐原)
『大学入試 関正生の英語の発音・アクセント プラチナルール』(KADOKAWA)
『頻度順 音でおぼえる発音・アクセント(大学入試即解セミナー)』(旺文社)

これらの参考書は、比較的大きめの書店の単語帳コーナーの近くに置いてあることが多いので、気に入ったものを使うとよいでしょう。


【医療英単語/医療系英文対策】
看護の専門学校では、医療・健康に関わる問題文が出る可能性が高いので、医療系英単語はある程度勉強しておきたいところです。しかし、それほど多くの語彙を覚える必要はありません(難しい病気の名称には注がつけられるのが普通です)。「医療英単語」をテーマとする本はいくつか市販されていますが、その中身は進学後に学ぶべきレベルのことが多く、入試レベルではそこまで覚える必要はない、というものが大半です。

専門学校志望の方であれば、当面は当会の「入試に出る医療系英単語」に挙げている単語をしっかり覚える程度で十分だと思われます。あとは、日本語で書かれた文章で構わないから、医療・健康に関するさまざまな記事・ニュースを読んでおくことが大切です。入試で医療系英文が出題された場合も、事前にそのテーマに関する予備知識があれば、文章の内容は非常に理解しやすくなりますからね。
 → 入試に出る医療系英単語


一方、四年制の看護大学・看護学部の一般入試特別枠入試を考えている方なら、もう少し本格的な対策をしたほうがよいでしょう。お手軽に入手できる対策アイテムには、教学社の赤本メディカルシリーズ『医歯薬系の英単語』があります。テーマ別にまとまった文章が載せられていて、その中に出てくる重要単語をチェックしていくつくりなので、医療系のさまざまな英文に読み慣れるという意味でも有意義です。

『医歯薬系の英単語』(教学社)



『改訂版 最新 医歯薬系入試によくでる英単語600』(KADOKAWA)

『医歯薬系入試によくでる英単語600』は、英語の長文の中で単語をチェックするというスタイルです。


『システム英単語メディカル』(駿台文庫)

『システム英単語』シリーズの「短いフレーズで覚える」方法を活用した単語帳です。英語の長文を読みたくないが、単語だけ覚えても意味がないと考える人向けです。



また、医療系英文については、スコレー・アスコルーも問題集を発売しています。

医療・看護系英文問題集(2012年版)

看護系受験者が最低限おさえておきたい医療系英単語のリストを最初に示し、過去問から精選した問題をくわしく解説しています。


【英語の総合対策問題集】
『看護医療系の英語総合』(文英堂)

英語の参考書は、各分野に渡り、さまざまなものが出版されており、自分に合うものを選んで使うのが理想なのですが、「面倒だから、一冊で全部はいっているものがいい」という方には、文栄堂の 「 看護医療系の英語総合 (シグマベスト) 」 をおすすめします。「発音・アクセント」「文法・語法」「イディオム」「会話」「長文読解」などの各分野を総合した看護系の英語対策問題集です。レベル的にも比較的やさしめ。大きさもB5サイズで大きめで、ノートを使うように使うと便利です。一冊だけでまとめてやりたいという方は、こちらを選ぶとよいでしょう。

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◎数学

看護学校の入試では、数学の出題範囲は「数学Ⅰ(2次関数や三角比など)」だけの場合と、「数学Ⅰ+数学A(場合の数・確率など)」の場合とがあります。自分が受ける学校の組み合わせをあらかじめシミュレーションしてみて、「数学A」をきっちり勉強するのかどうかを決めましょう。まだ現時点ではどうなるかわからない……という人は、とにかく「数学Ⅰ」範囲の学習を優先してください。
 問題の難易度は学校によって異なりますが、総じて言えば基本的な問題がほとんど。「難しい問題をじっくり時間をかけて考えぬく」というよりも、基本的な例題の解き方をきっちりモレなくマスターし、正確にスピーディに計算できるようにしておくことが大事です。したがって、使う参考書も基本的なレベルのもので十分です。

まず、高校レベルの参考書から紹介します。

『Try IT(トライイット) 観てわかる 高校数学I』
『Try IT(トライイット) 観てわかる 高校数学A』

2019年3月時点で、街中の書店で手に入る高校数学の参考書としては、最も易しい部類に入ります。一問一答のような感じで、数学の問題(基本的な例題)を一つずつ解いていくというスタイルです。各単元で出題される問題のパターンをチェックするのにも役立ちます。このテキストだけでは問題演習数が足りないので、別途問題集を準備する必要はありますが、数学がとにかく苦手という方は、このテキストで解き方を確認し、そこで学んだ解き方を問題集を使って実践するという仕方で練習するとよいでしょう。Youtubeで見ることのできる解説も便利です。なお、このテキストさえちんぷんかんぷんである場合は、中学数学、場合によっては小学校算数にまで遡って勉強する必要があります。


『高校これでわかる数学I+A(高校これでわかる新課程版)』(文英堂)

教科書レベルの基礎的な内容を、ゆっくりていねいに説明してある本としては代表的なもので評価も高い。基礎がまったくできていない人、不安を抱えている人はまずはこれの本の導入と例題の部分を一通り自習するとよいでしょう。(これだけでは入試に十分とはいえませんが、基本をざっと理解するという目的にはたいへん適しています。)


『理解しやすい数学Ⅰ+A 新課程版』(文英堂)

こちらも文英堂の基礎的なテキストですが、『これでわかる』よりはちょっとだけレベルが高い。『これでわかる』では簡単すぎると感じる人は『理解しやすい』を。『理解しやすい』を見て「わからない」という思いが強く出る人は『これでわかる』から始めるとよいでしょう。


『チャート式基礎と演習数学1+A(白チャート)』(数研出版)

数学の参考書として名高い数研出版の「チャート式」シリーズです。「チャート式」は、レベルによって表紙の色が異なりますが、この「白チャート」は一番基本的なレベルのもの。数ⅠAをある程度勉強した経験のある人なら、このレベルの参考書をざっと自習し、問題パターンごとの解法をおさえていけばよいでしょう。専門学校入試ならば、これを超えるレベルまで手を出す必要はとくにありません(大学を目指すなら、黄チャートを超えて、青チャートや赤チャートまで進むことも視野に入れてください)。また、一緒に学習するノートも販売されているので、勉強するのに便利です。


『改訂版 坂田アキラの医療看護系入試数学I・Aが面白いほどわかる本』(坂田アキラ・KADOKAWA/中経出版)

看護医療系と銘打った数ⅠAの参考書はいくつかありますが、その中で最も有名な本。「イチ押し例題」+「類題」の組み合せで、「例題」の解説は基礎的な手順・考え方からきちんと説明されており、頭に入りやすいくふうがされています。(独特な語り口調は好き嫌いが分かれるかもしれませんが……。)「例題」の解説を徹底的に読み込みながら自分の手を動かしていけば、かなり効率よく「解き方」を身に付けることができるでしょう。このテキストをきっちりやり遂げることができれば、看護医療系の学校の数学の入試問題まで、ほぼ太刀打ちできます。ただし、基礎力が身についていないとちょっと苦しいかもしれません。



基礎的な計算の手順すらおぼつかない……という場合は、高校の「数学Ⅰ(A)」にいきなり取り掛かるのは厳しいかもしれません。そういう方は、最初の段階で中学数学の要点をざっとおさらいしておきましょう。以下におすすめ本をいくつか挙げておきます。(また、准看護師養成校をお考えの方なら、中学数学こそ重点的にマスターすべきです。)


『中学校3年間の数学が1冊でしっかりわかる本』(かんき出版)
『中学校3年分の数学が教えられるほどよくわかる』(ペレ出版)

大人の「やりなおし数学」の第一人者とも言える小杉先生の本です。計算問題の練習が中心で、しっかり練習したいという方向けの、中学数学の復習本です。数学が苦手な大人が手にとって嫌にならないよう、できるだけシンプルにまとめようという意図を感じるテキストですね。入手しやすいのでおすすめです。


『中学3年分の数学が14時間でマスターできる本』(間地秀三・明日香出版社)

数学の基礎の「理解しやすい説明」に定評がある本ですね。数学に拒否反応のある方は、まずこうした種類の本をどれかひとつ読んでおさらいし、最低限のベースをつくったうえで、数学Ⅰ(A)の「参考書」「問題集」に取り組んでいくとよいと思います。(ただ、問題集的な要素は乏しいので、これだけで入試対策になるわけではありません。あくまで最初の「とっかかり」として読む本です。)


なお、「とっかかり」として読む本でなく、もっと本格的な参考書・問題集的な要素の濃い本としては、次のようなものがあります。


『増補改訂版 語りかける中学数学』(高橋一雄・ベレ出版)



『中学3年分の数学がこれ1冊でいっきにわかる もう一度 中学数学』(岡部恒治ほか・日本実業出版社)

いずれも解説はわかりやすいですが、かなり分厚い本なので、基礎的な計算手順など「中学数学」の要点だけを要領よくおさらいしたい人向きではありません。中学数学を体系的にしっかりマスターし直す必要がある場合に使ってください。「語りかける〜」は、本来は、偏差値の高めの高校を狙う中学生向けの参考書ですね。


『これでわかる数学 中学1年』
『これでわかる数学 中学2年』
『これでわかる数学 中学3年』

文英堂の『これでわかる』シリーズの中学版です。ページ数も比較的少ないので、3年分一気に復習することも可能です。准看学校受験を目指すなら、このシリーズか、『Try IT』シリーズの中学版(数学は、高校と同じ青い色をした本です)が比較的効率よく勉強できるでしょう。


『スタートでつまずかない中学数学計算(くもんのベイシックドリル)』(くもん出版)
『くもんの中学基礎がため100%中1数学 計算編』(くもん出版)

数学は、公式や解き方を覚えても実際に手を動かして計算を解く練習をしないと、解き方を身につけることはできません。問題を解く練習としては、計算ドリルを使うのがよいでしょう。小中学校までの計算技術の反復練習なら、やはりくもんのテキストがおすすめ。『スタートでつまずかない〜』の計算問題は、実際に看護学校の入試でも出題されるレベルです。(もちろん、入試問題の最初の、誰もが得点できる計算問題のところだけですが。)

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◎生物

入試で生物を課す看護学校はそれほど多くありませんが、進学してからの勉強にいちばん結びつきが深いのが生物です。看護学校に入ると「解剖生理」という科目で人体の細かい構造についてミッチリ学ぶことになりますが、この内容はある程度「生物」の学習内容と重なっています。(新課程「生物基礎」の内容は、看護学校入学後ただちに必要となるものとなりました。)

ゼロから生物を勉強しようという場合、たいへんなのは「覚えるべき知識」の多さ。しかし、むやみに暗記すればどうにかなるわけでもありません。きちんと納得してからでないとなかなか覚えられない。したがって、生物の勉強で大切なことは、

(1)導入部分の説明がなるべくわかりやすい本を一通り読んで勉強する
(2)「重要な図を自分の手で描いてみる」「語呂合わせ」など、なるべく記憶が定着するようなくふうをする


…の2点となります。

「生物Ⅰを一から勉強したい……」というのであれば、一通り系統的に学習書を使うことになるでしょう。新課程になりましたので、生物基礎と生物の両科目を含んでいるものが、一度に学べてお得です。

『理解しやすい生物 生物基礎収録版 (理解しやすい 新課程版) 』(文英堂/水野丈夫・浅島誠)
『よくわかる生物基礎+生物【新課程】 (MY BEST)』(学研/赤坂 甲治)

これらは、まさしく定番的な参考書と言えます。(ちょっと分厚いですけど。) 『理解しやすい』と『よくわかる』では、『よくわかる』の方がレベルが下で、『理解しやすい』の方がややレベルが高い。『よくわかる』は、比較的説明が多めで分厚く、『理解しやすい』は、説明はシンプルで図表が目立ち、やや薄い。…こうした違いがあります。
両方共書店に置いてある定番の本ですので、見比べて自分に合うものを選ぶとよいでしょう。いちおう、高校で生物を全く勉強したことのないという方には、『よくわかる』をおすすめします。高校でひととおり勉強し、かつ教科として嫌いでなかったという方には『理解しやすい』をおすすめします。


『田部の生物基礎をはじめからていねいに(東進ブックス 名人の授業)』(ナガセ/田部眞哉)

「説明や図版のわかりやすさ」に徹底的にこだわったつくりで定評のある本です。読み物を読むように(授業を受けているように)参考書を読めるので、生物を学んだ経験がまったくない人、苦手感が強い人、おまけに東進ハイスクールに授業を受けに行く時間がない人には非常にありがたい教材です。ていねいに勉強していこうと思う方にはオススメの一冊です。
このテキストを使うときは、最初はさらっと流して読むとよいでしょう。その後読みなおすときに、図表や図録を脇に置いて、どの部分がどのように機能するのか、視覚的に理解しながら読むようにしてください。その作業を何度も繰り返せば、生物基礎分野の理解は、勉強を始める前と比べると、格段に上がっていることでしょう。
個人的には、後半の免疫の説明マンガは、免疫のしくみの大まかなイメージをつかむ上で、他のどの学習書よりも、最初のきっかけとして役に立つと思います。


『高校生物基礎をひとつひとつわかりやすく。』(学研/平山寛之)

この本は、これまで全く生物を勉強した経験がない方向けの、最初の一冊に加えるべき本です。見開きで一つの内容を学習し、また、図表もシンプルでとても見やすい構成をしています。他の学習書の説明でよくわからない箇所は、本書で図を見ながらイメージしていくと、学習がはかどります。
シンプルすぎて、これだけで受験に必要なことをすべて学ぶことはできませんが、上の学習書の内容を理解するために必要な最低限の基礎を学べるのが、本書の利点です。


生物の細かい暗記内容をチェックしたり、問題演習を行うという点では、ここまで挙げてきた学習書だけでは足りません。下に紹介する図説や問題集も併せて勉強したいですね。


*生物や数学などの教科では、まず「高校の教科書をじっくり勉強し直してみる」という手もありますね。教科書はどこの書店でも置いてあるというものではないので、入手したい場合は以下のサイトなどで調べるといいですよ。
 → 社団法人全国教科書供給会 教科書購入・販売についてのお問い合せ先


ここからは、図説を数冊紹介します。文章や説明がメインの学習書(上の『田部の生物〜』など)は、理屈として理解して覚えやすく、定着しやすいという利点があります。その一方で、もうちょっと細かく、身体のどの場所がどんなふうに動くのか、実際に目で見て理解する経験が不足がちになります。図説は、そうした不足部分を補うのに便利です。

『視覚でとらえるフォトサイエンス 生物図録』(数研出版)


『サイエンスビュー生物総合資料 四訂版』(実教出版)


生物の勉強は、説明を図表で確認しながら行っていくと、理解度が上がります。高校生向けの図説・図録のシリーズをどの種類でも良いので、一冊手元に置いておきたいですね。


最後に生物の問題集を紹介します。

『看護系受験問題集生物基礎+生物』(数研出版)

理系の教科書や参考書に定評のある数研出版の問題集です。看護医療向けの生物の問題集としては、決定版になりうるものだと思います。看護医療系向けということで、遺伝子や体内環境などの、頻出かつ入学後も必須の単元に比較的項が割かれています。上に挙げた参考書で勉強した後、こういった問題集を使って勉強したことを定着させていきましょう。

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◎小論文/面接

『看護・医療系の小論文 4年制大学受験用 新旧両課程対応版』(石関直子・学研)
『看護・医療系の小論文 短大・専門学校受験用 新旧両課程対応版』(石関直子・学研)

文章の基本的な書き方・組み立て方からテーマ別対処法まで、コンパクトにまとめられている本です。看護大学・専門学校入試の小論文対策の独習をするなら、石関さんのこれらの本の一冊を手に取るのが一番よいでしょう。


『石関の今すぐ書ける看護・医療系小論文』(ナガセ)

石関先生の最新の参考書です(2018年4月現在)。大学をメインに考えている方は、上の学研の大学向けのものか、こちらの東進ブックスのものかのいずれかを使うとよいでしょう。


『看護医療系の小論文(シグマベスト)』(文英堂)

上の石関先生のものが合わないという方は、こちらを参考にされるとよいでしょう。一冊で小論文の基本的な書き方を勉強できる本です。


また、スコレー・アスコルーでも小論文のテキストを発売しています。

はじめての看護小論文 ~「めざす看護師像」で小論文を書いてみよう~(2015年版)

「小論文を書くのは初めて」「昔から作文が苦手だった」といった初学者向けに小論文の書き方を解説したテキストです。「めざす看護師像」をテーマに小論文を一つ書き上げることを目標に、書く材料を集め、メモを作り、段落を展開させる仕方を説明しています。


都立看護専門学校社会人入試の小論文 課題のとらえ方(2024(令和6)年度入試対策版)

こちらは東京都立看護専門学校社会人入試の小論文の課題について専門的に取り上げたテキストです。小論文の参考書はたくさんありますが、基本的には、どれも「一般の高校生がこれまでに学んできた知識で書くことができるもの」を書けるようにすることを目指しています。また、最大公約数的なものです。一方、東京都立看護専門学校の社会人入試では、成人としての経験や思慮を踏まえて書くことが求められ、かなり個別的なものとなります。一般向けの参考書とは、少々書き方が異なり、慣れるまではなかなか大変です。本書では、多くの書き方のうち、もっともシンプルな部類の書き方を説明しています。


聖路加国際大学 看護学部 第3年次学士編入学試験 小論文の考え方・書き方(2023年度入試対応版)

こちらは聖路加国際大学の3年次学士編入試験の小論文の課題について、くわしく解説しているテキストです。スコレー・アスコルーが聖路加国際大学3年次学士編入試験の志望者に対して行っている同校対策授業の内容をまとめたもので、問題をどのように捉え、分析し、答えを用意すれば、高い評価を得られる答案になるのかを、ていねいに説明しています。
同校の小論文試験は、年度により傾向が全く異なるなど、少々癖の強いものです。一つの対策で突破できる試験ではありません。受験前に過去問演習にしっかり取り組みたい方におすすめできるテキストです。



小論文の練習をしていると、「何を書いたらよいかわからない」「書くためのネタがほしい……」ということが、わりと頻繁にあります。本当はそこで、自分でネタを探して欲しいのですが、ものによっては、外部の力を借りるという方法もあります。その際に役立つ書籍を紹介しましょう。

『大学受験 小論文・面接の時事ネタ本 看護・医療・介護系編 三訂版』(学研)

時事問題を取り上げる小論文を書くときの参考になります。


『小論文 時事テーマとキーワード 看護医療編』(旺文社)
『書くべきネタが思いつく 看護医療系小論文 頻出テーマ15』(中経出版)

これらもよく使われているネタ帳的な参考書です。


小論文については、本を読んでの独習だけではどうしても限界がある(つまり、書いてみても自分では良しあしがなかなか判断しきれない)ので、実際に添削指導を受けることをおすすめします。当会も小論文の添削指導サービスを行っているので、ぜひ活用してください。
 → 小論文添削指導サービス


また、「志望理由書」「面接」などについても、以下のような本が刊行されており、おおまかなポイントをつかむことができます。

『看護医療技術系の志望理由書の書き方 合格できる志望理由書が本書ならかける 改訂版』(神崎史彦・文英堂)



『看護医療技術系の入試面接 合格できる面接マナーと想定問答集 改訂版』(酒井早苗・文英堂)



『看護医療系の志望理由書・面接』(神崎史彦・文英堂)



『看護・医療技術学校受験 パワーアップ面接&論作文対策』(実務教育出版)



『看護・医療系の願書・面接 専門学校~大学受験用 新旧両課程対応版(メディカルVブックス)』(石関直子・学研)



このように面接や願書の書き方についてもいくつもの種類のテキストが発売されています。丸善や紀伊国屋のような大きな書店には複数種類のテキストがそろっていますから、見比べて、自分に合いそうなものを選んで購入すると良いでしょう。

なお、面接対策については、当会でも「面接準備メモ帳」を販売しています。志望動機や職務経験など面接でよく聞かれる質問を30項目をピックアップ。質問に答える際どのような点に気をつけたらよいか、アドバイスを読みながら、自分でメモを書き込み、面接の準備を行うテキストです。どの学校を受験しても、質問の7割以上は、ここで準備したものとなります。

自分で書いて練習する「面接準備メモ帳」 ~面接でよく聞かれる質問30~』


また、「志望理由書」「面接」については、本を読むだけではどうしても限界があります。第三者の視点からビシビシ批評してもらうため、なんらかの形で添削指導を受けたり、実際に模擬練習をしたり……という機会もつくっておきたいものです。当会でも願書・自己推薦書アドバイスサービスを実施しています。詳細はこちらからご確認ください。
 → 願書・自己推薦書アドバイスサービス


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◎合格・入学が決まった方向けの学習教材(入学前教育)

受験に見事合格し、入学が決まったからと言って、勉強を止めてしまってはいけません。入学後は、短時間に膨大な量の詰め込み学習が行われます。(人によっては、それまで経験したことのないくらいに勉強します。)入学後の勉強についていけるだけの基礎学力をつけていきましょう。


『New看護学生プレトレーニング―看護を学ぶ前にもう一度整理しておきたい基礎知識』(メヂカルフレンド社)

「入学前教育」を謳った独習書は数種類出版されていますが、その中でも、もっとも読みやすく、勉強しやすいのが本書です。国語、算数、生物、化学、物理と、入学時点で必要な最低限のことがらをさっと勉強できます。


『NEW看護学生のための看字ドリル+ちょっと計算(0時間目のメディカルドリル)』(今地ゆきみ/宣広社)

入学後の勉強で困ることの一つは、「漢字が難しくて読めない」こと。医学用語は特殊で難しいものが多く、「読めない!」という方は結構います。自分で辞書を引いて調べるにしても、読み方がわからなければ、調べようがありません。(逆に言えば、読めさえすれば、何とかなります。先生や友人に聞くことだってできますからね。)専門的な漢字の勉強は、入学前の段階からコツコツと行っていきたいですね。おまけで付いている計算問題集も、意外と役に立ちます。


『看護学生のための計算トレーニングドリル(0時間目のメディカルドリル)』(渡辺将隆/宣広社)

入学後に学ぶ計算問題は、小学校中〜高学年程度のものです。分数・小数の計算、割合・比を使った計算、濃度計算、速度計算程度で、難しいものはありませんが、意外と「濃度の計算(『みこし問題』の計算)は苦手」「『はじき問題』の公式ってなんだっけ?」となる方がいます。また、計算力は、訓練をしないとすぐに低下しますので、こういった計算ドリルで勉強していきたいですね。


『NEW人体のしくみとはたらき要点整理&ドリル(0時間目のメディカルドリル)』(宣広社)

宣広社の教材は、初学者向けにちょうどよいものが多いのですが、こちらも、人体のしくみを抑えるには便利な本です。高校の生物基礎と生物の、人体にかかわるところの勉強と合わせて勉強すると、効率よく学ぶことができます。


『看護学生スタートアップトレーニング:4科目のまなびを「看護」につなげるワークブック』(メディカ出版)

上の「プレトレーニング」と似た内容、構成の本です。どちらを使って勉強するかは、ご自身の好みで選ばれるとよいでしょう。


『看護学校入学前ドリル:ここから始める!(プチナースBOOKS)』(照林社)

上の「プレトレーニング」と似た内容、構成の本ですが、本書は、国語、算数(計算)、生物などの他に、社会(地理)や塗り絵といった、独特な一般常識的な内容を含んでいて、この手の本としては、もっとも盛りだくさんとなっています。
短所は、解説が少なく決してわかりやすくはないことと、「いらすとや」のふんわりした図表に違和感を覚える場合があること(たとえば、心臓の解剖図なら血液がどのような順番で流れていくのか、図を見ながら追いかけたいのに、そうできるような図になっていない)。大学入試で生物や地理を勉強してきた方で、説明がなくても理解できるくらいの学力がある方向け。入学までの宿題としてこの教材を課す学校が増えてきています。


『のほほん解剖生理学』(永岡書店)

かわいらしいイラストが話題の解剖生理学の入門書です。合格を決めた方が独習用の副読本として購入されるケースをよく見ます。あえて大まかにしてとっつきやすくすることを優先している書物です。細かいところばかりに目が行きがちな解剖生理の勉強で、最初に全体のイメージを捕まえるのに役立ちます。(ただし、細かさや正確さは不足しているので、大まかな理解を得られたら、細かい勉強に進むことが必要です。)


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